何年も何年も、ずっと読みたかった本を今読んでいる。
読みたくて、いつでも読めたけど、読まなかった。
「読みたい」が「読む」と繋がるまでには、
本に呼ばれるような、ひらめきの瞬間があるように思う。
読んでみると、ああ、今読むのが最適だったんだ、
と、自分と本との旬な関係に気付くような内容であることが多い。
そんな「百年の孤独」には
むっとむせ返るような人間の匂いが詰まっている。
太陽や汗の匂い、のたうち回って転げ回る人間の臭気。
生半可な葛藤や逡巡を吹き飛ばすような、
南米の熱い風がページに吹き荒れている。